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2024.9.21

リアム・ギャラガーの誕生日。~リアムが作った名曲3選

本日9月21日はリアムの誕生日。ということで、「リアム特集」です。

今回の展示会ではフォトスポットが複数あるのですが、そのひとつとして、リアムになりきって写真が撮影できるブースも!ライヴ・ステージ風のセットに、マイク・スタンド、そしてリアムと言えばのタンバリンもご用意しております。
タンバリンを軽快にかざしながら、あるいは頭にのせたりしながら、リアムになりきってぜひ展示会の記念に撮影をお楽しみください。

リアム・ギャラガー、本名ウィリアム・ジョン・ポール・ギャラガーは英マンチェスターで1972年9月21日に生誕。もう52歳になっちゃったんですね!

リアムの破天荒な言動や行動、ゴシップネタや逸話はさんざんいろいろなところで語られていると思いますので、今回はリアムの声と作品にフォーカスしてみたいと思います。

オアシスの最大の魅力は世界最高のソングライター=ノエルの曲を、世界最高のヴォーカリスト=リアムの「声」で歌い上げること。
リアムはノエルの曲を一回だけ聴かされて覚えてレコーディングする、とセカンドとサード・アルバムのプロデューサーであるオーウェン・モリスは語っています。

「ノエルはリアムに一度だけ歌って聴かせる。メロディ、歌詞以外にも微妙なニュアンスやタイミングなども含めて、リアムには一度しか歌って聴かせないんだ。
で、リアムは初めて聴くにも関わらず、ノエルの曲を即座に覚える。あの能力は超人的だ。
兄弟間の繋がりは強いよ。あんな曲の覚え方をできる人を、他には知らないな」

「Sad Song」は、既発ヴァージョンの歌唱はノエルですが、今回リアムが歌ったデモ・ヴァージョンが8月30日にリリースされた 『オアシス (Definitely Maybe) 30周年記念盤』 で初めて公開されました。
ノエルが一度だけ歌って聴かせた曲をリアムがどう表現したのかがわかる非常に貴重なテイクです。
聴き比べると、ノエルとリアムの声では全く世界観が変わることと、いかにリアムの声が特別なものなのかもわかる気がします。

●リアム・ギャラガーのヴォーカルによる 「Sad Song (Mauldeth Road West Demo, Nov’ 92)」


ノエルがオアシスのほとんどの曲を作っていますが、2000年の『Standing on the Shoulder of Giants』あたりから、リアムの曲がアルバムに収録されるようになります。

リアムの作品は、彼が愛してやまないアーティストたちの影響を包み隠さず曲やサウンドに落とし込んでいるのが特徴的で、ハートフルでメランコリーなシンプルで美しい曲が多く、歌い方もちょっと他のオアシスの曲とも違う気がします。

オアシスのオリジナル・アルバムに収録されたリアムが作詞作曲した曲の中で、特に名曲といえる曲を3曲選んでみました。
アニキとはまた違った雰囲気を持つ曲の数々は「もう、俺はこんな感じが好きなんだよ、好きなもんはしょうがねえ、悪いか!」って声が聞こえてきそうな・・・そんなストレートな気持ちが伝わってくる、これがまたいい曲なんですよ!

●Little James (2000 『Standing on the Shoulder of Giants』)

リアム作詞作曲で初めてオアシスのアルバムに収録されたのがこの曲。
当時結婚していたパッツィ・ケンジット(エイス・ワンダー)の連れ子だったジェームスに捧げた曲と言われている美しいバラード。
リアム版「ヘイ・ジュード」(ジョンの息子ジュリアンへ捧げた曲)、「ビューティフル・ボーイ」(ジョンとヨーコの息子ショーンへ捧げた曲)という感じでしょうか。いい曲です!

●Songbird (2002 『Heathen Chemistry』)

リアムの作品で初めてシングルになった曲です。
何が画期的かというと、ノエルが初めて認めたリアムの曲だってこと。
ノエル曰く「リアムの “Songbird “は素晴らしいと思った。この曲のデモはビートルズの “Love Me Do “に近かったんだ。そこから削ぎ落としていって、このアコースティックなものになったんだ。」
リアムがアコースティック・ギターを奏でるこのミュージック・ビデオも英国の薫りがぷんぷん漂うイイ感じです。
後に結婚するニコール・アップルトン(オール・セインツ)へ捧げた曲と言われている、GとEmの2つのコードだけのシンプルな構成で、リアム版「Oh Yoko」(ジョン・レノン『イマジン』収録)といったところでしょうか。

●I’m Outta Time (2008 『Dig Out Your Soul』)

『ディグ・アウト・ユア・ソウル』からのセカンド・シングルとなった「アイム・アウタ・タイム」は美しいバラードで誰が聴いても名曲と思えるのではないでしょうか。
ジョン・レノンに捧げた曲と言われていますが、マイナー・コードを使用した作風といい、歌い方といい、ジョンへの愛情をストレートに表現していますね。
更にラストでは実際にジョン・レノンのインタビュー時の声をサンプリング収録までしています。傑作です。

オアシスのフロント・マンとして、手を後ろに組んで、あの声で力強く歌い上げるリアムの姿はオアシスを決定づけるイメージだと思います。
破天荒なキャラクターの一方で、彼が作る繊細で優しい楽曲の数々と、なにはともあれすべてをねじ伏せてしまう変幻自在のヴォーカリストとしての「声」。
様々な顔を持つアーティスト=リアム・ギャラガー、果たしてオアシス再結成後どんな姿を見せてくれるのでしょうか?楽しみですね!

●オアシス展では、本邦初公開となる「Little James」のリアムの手書き歌詞が展示されます。意外にもかなり可愛い文字でびっくりすると思いますよ!!